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三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2014年 01月 23日

読書メモ

漢字の運命、倉石武四郎著、岩波書店、1952年

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中国語教育法の授業で、ピンインについて「そもそもなんでピンインは作られたのでしょうか。当初の目的は何だったのでしょうか」という質問が出たので、以前読んだ本を再読しました。
発行年を見てください。研究室にあったのも、むかし古本屋で買った、古本です。
この本は版を重ねていき、最後は「改版のあとがき」が1966年に書かれています。「簡化字総表」が発表され(1964年)、簡体字も軌道に乗り始めた時期でしょう。
漢字はいずれアルファベットのような表音文字に取って代わられる、いや、取って代わられなければならないという論調の本ですが、コンピュータやインターネットで漢字も扱えるようになった現代の状況を著者が見たら、どう思ったでしょうか。
いずれにせよ、中国の文字改革について調べるときは必読の本でしょうが、なにしろ絶版ですね。

by sanzhai | 2014-01-23 10:12 | 読書メモ


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