三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2015年 10月 15日

肉末夹烧饼

火曜日2限の博士前期課程の授業、秋学期の授業では、朱徳煕1985『语法答问』(商务印书馆)を精読していくことにしました。やはり中国語の文法について考えようという人は、必ず読んでおくべき本ですからね。

3ページの例です。
肉末夹烧饼~烧饼夹肉末

中国語の語順は融通性を持っているという例の一つですが、授業に出ていた中国人留学生のうちの一人の意見によると、左側の“肉末夹烧饼”は、こんな言い方はしないとのことでした。

ちなみに光生館の編訳書でこの例の訳を見ると、
“肉末夹烧饼”が「ミンチ肉はシャオピンにはさむ」
“烧饼夹肉末”が「シャオピンにミンチ肉をはさむ」
となっています。
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# by sanzhai | 2015-10-15 23:20 | 中国語の疑問や気づき | Comments(3)
2015年 09月 23日

読書メモ

现代汉语特殊句式,宋玉柱著,山西教育出版社,1991年
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以前読んだことがあるかもしれません。(ひょっとしたら以前ブログでアップしたこともあるかも…?)
ちょっと必要があって再読しました。
全部で以下の7つの章から構成されています。
"把"字句
被动句
连谓句
兼语句
存现句
主谓谓语句
可逆句
これらのいずれかの構文について調べてみようという人は、目を通したほうがいいでしょうね。
個人的には最初の6つの構文は定番で膨大な先行研究があるのに対し、それほどでもない最後の“可逆句”がいちばん興味を惹かれますね。
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# by sanzhai | 2015-09-23 12:05 | 読書メモ | Comments(0)
2015年 08月 27日

読書メモ

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中国史(下)、宮崎市定著、岩波文庫、2015年
電車の中で少しずつ読んでいて、やっと下巻も読み終わりました。
やはりタイトルは「中国史」となっていますが、一般的な中国の歴史の概説書、まずは中国の大まかな歴史を把握しようという時に読む概論とはかなり異なる本だと思いました。淡々と史実を述べるのではなく、それが世界史の流れの中でどのような意味を持っているか、そしてそれに対して著者はどう考えているかが、書かれています。私は歴史学は素人ですが、とてもユニークな歴史書だと感じました。
Amazonに書かれているレビューも詳しい人のもののようで、どの世界も奥深いなあと思った次第です。
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# by sanzhai | 2015-08-27 22:59 | 読書メモ | Comments(0)
2015年 08月 08日

読書メモ

中国史(上)、宮崎市定著、岩波文庫、2015年
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内藤湖南以来の京都東洋史学の学風を継承、発展させた宮崎市定(1901―95)。本書は唐と宋の間に明確な時代の分岐を見る独自の理論に基づいた通史で、文章は平易で論旨は明確である。上巻では歴史とは何かを問い、主な時代区分論を紹介し、古代から最近世までそれぞれの特徴を述べて、夏殷周から唐五代に至る歴史を概観する。(内容紹介より)

岩波全書だったものがこのたび文庫化されたということで、主に通勤電車の中で読んでみました。おそらく全体の中国史の流れは、先に紹介した岩波新書等で読んでおいて、それからこの本を読めば(逆ではなく)、より一層理解が深まるのではないかと思いました。「独自の理論に基づいた」とありますが、ある歴史上のできごとが、大きな歴史の中でそれを読みとくと、どのような意味を持っているかとか、一般にはこのように思われている人物・出来事も、実はこうだったとか、興味深い話満載でした。
私は歴史学はまだまだ勉強不足なので、他にも本をよんで、そのときまたこの本も再読してみたいと思います。
早速下巻も読み始めました。
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# by sanzhai | 2015-08-08 22:45 | 読書メモ | Comments(0)
2015年 07月 29日

読書メモ

漢字伝来、大島正二著、岩波新書、2006年。
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「およそ二〇〇〇年前にやってきた中国生まれの漢字を、言語構造の異なる日本語の中にどのように取り入れたのだろうか。朝鮮の文化的影響を強く受けたその伝来の初めから、漢字文化が確立して、漢字に基づく片仮名・平仮名が誕生するまでの軌跡を興味ぶかいエピソードを交えてたどる。日本の漢字音と中国原音の対照表を付す。」(内容紹介より)
まだ文字をもたない古代日本人が、中国から伝わってきた漢字に出会い、漢字は当然本来は中国語を表記する文字体系なわけですが、それをどのように工夫して日本語を表記する文字体系にしていったかをたどることができる本。古事記や日本書紀もいつか読んでみたくなりました。
それにしても補章「日本漢字音と中国原音の関係を知るために」を読んで、自分は音韻論の研究はダメだと改めて思いました。難しすぎる…。(いや、文法研究も難しすぎるけど…。)
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# by sanzhai | 2015-07-29 16:18 | 読書メモ | Comments(0)