三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2014年 02月 28日

読書メモ

英語の構造 上、中島文雄著、岩波新書、1980年

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研究室にあった古い本再読シリーズです(笑)。(画像は「下」ですが。)
もうすぐチョムスキーの講演会があるので、生成文法の枠組みで書かれた、昔読んだ英文法の本を読んでみました。
確かにこの変形生成文法のこの説明は、説明のための説明という感じがして、やはり根本的なところでは「?」なのですが、読んでみると、その説明が「なるほどね」と納得がいく説明が多く、自分でも意外に感じました。
また、
I found that the cage was empty.
I found the cage to be empty.
I found the cage empty.
の意味の違いなど認知言語学の本でよく議論になることについて記述があったり、
He likes to read in bed.
He likes reading in bed.
のような、不定詞句と動名詞句のニュアンスの違いなどの指摘は、とかく変形の関係にある両形式は意味が同じだと説明していると思われがちな生成文法にしては、言語事実の細かい点もきちんと記述していて、面白いと思いました。
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by sanzhai | 2014-02-28 11:22 | 読書メモ | Comments(0)
2014年 02月 10日

読書メモ

汉语语法范畴论纲,刘叔新著,南开大学出版社,2013年

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この刘叔新とおっしゃる方は著名な言語学者で、このたび新著が出たので読んでみました。
タイトルとおり、中国語における文法範疇をいくつか提起して説明しています。挙がっている言語現象は面白いのですが、その分類等、かなり中国語学での常識とは異なる独自のものもあるので、読む際には注意が必要です。それが説得力があればいいのですが、中には非常に恣意的で首を傾げたくなる分析もありました。
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by sanzhai | 2014-02-10 10:08 | 読書メモ | Comments(0)
2014年 02月 04日

総括先が後ろにある“都”

火曜日は来週は祝日なので、今日が火曜日の今年度最後の授業でした。
今日の院博士前期の授業で話題になったこと。馬真先生が副詞“都”の総括先が後ろにくる例をたくさん挙げられている論文があります。
(『关于"都/全"所总括的对象的位置』、『现代汉语虚词散论』所収)
そこで出ている、“都/全”+動詞+“的”+名詞というパターンです。

他没吃别的,都吃的馒头。
他全借的小说。

「彼が食べたのは全部マントーだ。」「彼が借りたのは全部小説だ。」のような意味なのでしょうが、あまり聞いたことがありません。
今日の授業に出ている中国人留学生たちに聞いても、「う~ん」と唸ってしまって、最後には「この言い方はよくわかりません。」と言われてしまいました。
解説によると口語表現であって、書面語では使わないようなのですが。また地域差の問題でしょうか。
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by sanzhai | 2014-02-04 20:52 | 中国語の疑問や気づき | Comments(2)