三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2012年 07月 30日

現代漢語詞典第6版気づき

現代漢語詞典第6版をぱらぱらめくってみて、第5版との違いで気づいたことなど、これまでツイッターでつぶやいたことをまとめておきます。

(1)発音

“小姐”=“姐”が、第5版では第3声に黒丸がついていて“一般轻读、间或重读的字”(凡例)だったのが、第6版では黒丸が消えて、完全な第3声に変更。

“学生”=“生”が、第5版では軽声だったのが、第6版では第1声に黒丸で“一般轻读、间或重读的字”に変更。

“太阳”=“阳”が、第5版では第2声だったのが、第6版では第2声に黒丸がついて“一般轻读、间或重读的字”に変更。

“生日”=“日”が、第5版では第4声に黒丸で“一般轻读、间或重读的字”だったのが、第6版では完全な第4声に変更。

“烧卖”=“卖”が、第5版では軽声だったのが、第6版では第4声に変更。

“吉他”=“他”が第5版では第1声に黒丸で“一般轻读、间或重读的字”だったのが、第6版では第1声に変更。

(2)品詞
“长期”=第5版では名詞しかなかったのが、第6版では形容詞が加わった。“长期计划”“长期贷款”など、属性詞の用法ですが、これらは第5版では名詞の例として一括されていた。

(3)語釈
“可乐”=第5版では“美国生产的一种饮料~”から始まりコーラの定義が書いてあるのですが、第6版では最初の“美国生产的”の5文字が消えています。

“汽水”=第5版の語釈最後の“~冷饮料”が、第6版では“~饮料”となり“冷”が消えています。
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by sanzhai | 2012-07-30 12:28 | 中国語の疑問や気づき | Comments(0)
2012年 07月 30日

読書メモ

认知语言学概论,李福印编著,北京大学出版社,2008年
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福岡出張のあたりからずっと少しずつ読んでいた本。
全28章からなり、認知言語学の全分野を見渡せるのですが、その分「広く浅く」といった感じで、私なんかは日本人ですから、日本語で書かれた概論書のほうがよく頭に入るなという印象を持ちました。
それから、やはり中国で出版されている他の認知言語学の概説書と、一部記述が重なっている箇所もあり…まあこれは後に出た本のほうが問題なのでしょうが、ちょっと問題かなと思いました。
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by sanzhai | 2012-07-30 11:57 | 読書メモ | Comments(0)
2012年 07月 24日

読書メモ

一生モノの英文法、澤井康佑 著、講談社現代新書、2012年
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書店で偶然見かけて買いました。珍しい、新書本タイプのかっちりした文法書です。読み物として通読する文法書なので、通読しました。
これを読んでタイトル通り一生モノの英文法知識がすぐに身についたとは思いませんが、それは私の英語力によるものかもしれません。
実は読んでいちばん感動したのは、文法の記述の部分というよりも、
「STAGEⅠ 本格的な英語学習に入るための対処法」
「STAGEⅢ 今後の指針を知る」
のところで、英語学習においてまずは文法の基礎を身につけることが、いかに重要かを述べている部分です。

「多くの文法規則を暗記しても役に立ちません。そんなツマラナイ勉強はやめて、ネイティブスピーカーの感覚を知りましょう」「大切なのは、間違ってもいいから思い切って話してみることです。ネイティブに触れ、彼らのハートを感じましょう」というノリの、とっつきやすいだけで救いにならない書物や学習法(18ページ)

に引き込まれることなく、英語学習の基礎をきちんとした文法習得に置くことの重要性が強調されています。他書からの引用なのですが、

文法無視のコミュニケーション英語では挨拶や買い物止まりだが、しっかりとした英文法の上に積み上げた英語力は、挨拶や買い物はもちろんのこと、文化的な発言や学術的な議論にも対応できる。(20ページ)

わけです。
これだけ書くとまた「会話は重要でないのか」と誤解されるのですが、そうではありません。まず文法の基礎を固め、「辞書さえあれば大半の英文が理解できる」という状態になってから、大量の英語学習を進めていくのですが、そこでネイティブスピーカーとのふれあいの英会話型学習は有効なものになってきます。(309ページ)

読解学習の重要性を説いている箇所も共感がもてます。じっくり時間をかけて読んでも理解できないレベルの文を、一瞬で聞いて理解したり(リスニング)、自分から産出したり(スピーキング)できるはずがありません。

「読んでも理解できない文が多い」という事態が、その後の「聴く」「書く」「話す」への発展を阻止している根本的な原因です。よって、文法を習得した後は、膨大な読解演習を積んで英語の底力を養ってください。(305ページ)

という指摘は極めて重要です。

まあこれだけでも、本書の主張のごく一部だけを引用しているだけなので、誤解を与えるかもしれません。ぜひ本書を読むことをお勧めいたします。
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by sanzhai | 2012-07-24 17:45 | 読書メモ | Comments(2)
2012年 07月 09日

読書メモ

<意味順>英作文のすすめ、田地野彰 著、岩波ジュニア新書、2011年
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この著者の先生が、先日の中国語教育学会全国大会の研究発表で発表されていて、興味を持った本です。

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日本語なら、「トムがボールを蹴った」「ボールをトムが蹴った」と語順を入り換えても通じますが、英語では正しい語順がとても重要。「だれが」「する(です)」「だれ・なに」「どこ」「いつ」という順序の決まったボックスに言葉を入れていけば、英作文は楽しく簡単です。難しい文法も角度を変えて理解できる、ユニークな発想を紹介します。
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との内容紹介です。
読んでみての感想です。
・たぶんこの本を読んで、英語の文の組み立て方がよくわかった、と感じる人も多いと思います。その点では、とても良い本だと思います。
・ただ言っていることは、きちんと英文法を把握している人にとっては至極当然のことで、従来の学習で特に問題ない人はそれでいいと思います。
・ところどころ、語順の枠に当てはめるために、ちょっと説明が苦しいのではないかと感じるところもあります。

さてさて、この発想、中国語の説明にも応用できるかどうか。
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by sanzhai | 2012-07-09 22:54 | 読書メモ | Comments(0)
2012年 07月 07日

読書メモ

『論語なう 140字でわかる孔子の教え』、牧野武文、マイナビ新書、2012年。

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論語を現代のツイッターのように、「なう語訳」で訳した本。もともと、ツイッター上で論語を現代語訳でつぶやく「孔子なう」(@KongziNow)で話題になって本になったもののようで、私もツイッター上で知りました。
「なう語訳」が結構面白くて笑えます。
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by sanzhai | 2012-07-07 22:47 | 読書メモ | Comments(0)
2012年 07月 06日

夏季公開セミナー

夏季公開セミナーのお知らせです。私も中国語の話をします。

国際日本研究センター主催 夏季公開セミナー「言語・文化・教育 ―国際日本研究の試み」
2012年7月18日~20日 10:00~17:00
東京外国語大学府中キャンパス、アゴラグローバル3階プロジェクトルーム(3A, 3B)
※どなたでもご参加いただけます<使用言語:日本語、一般公開、無料、事前登録不要>

詳細は
http://www.tufs.ac.jp/event/post_275.html
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by sanzhai | 2012-07-06 17:56 | 日々の気づき | Comments(0)
2012年 07月 04日

可能補語の反復疑問文

動詞+可能補語の反復疑問文は、以下のようになりますね。

他的话你听得懂听不懂?
这些练习一节课做得完做不完?
这碗饭你吃得下吃不下?

これらは、以下のような反復疑問の形もあるのでしょうか。

他的话你听不听得懂?
这些练习一节课做不做得完?
这碗饭你吃不吃得下?

このような “听不听得懂?” の形、昨日の学部の授業である中国人学生(上海出身)がこのような言い方があると言っていましたが、中国の教科書や文法書にはあまり出ていません。
本当にこんな言い方あるのかなと、次の大学院の授業で別の中国人留学生たちに聞いてみたら、そんな言い方聞いたことがないと言っていました。
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by sanzhai | 2012-07-04 13:22 | 中国語の疑問や気づき | Comments(4)