三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2011年 05月 29日

中国語教育学会第9回全国大会

木・金と新入生オリエンテーション合宿に行った後すぐ、土・日に中国語教育学会第9回全国大会で豊橋に出張してきました。
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台風が近づいて来て、雨風が強く移動は大変でした。

第1日目のシンポジウム「中国語発音教育の問題点を探る」は大変良かった。わくわくした気分で先生方の発表を聞きました。様々な考えさせられる問題が多く、ツイッターでも議論が盛り上がっております(?)。お1人の発表時間に限りがあり、時間不足だった先生の発表については、まだまだお話を聞きたいのに…という感じでした。

夜は友人たちと打ち合わせで「ねりや花でん」という練り物料理の店へ。地元に敬意を表して地元の日本酒を、そして復興支援で東北の日本酒をたくさんいただきました。(「打ち合わせ」になんで日本酒が必要なのかは聞かないで。)その店には何人か知り合いの先生も来ていました。

第2日目は私が司会を担当している発表もあり、気が抜けませんでした。
私が司会をしたある先生の発表で、質疑応答の時間に発表者が、中国語の先行研究に対してちょっと問題だなと(少なくとも私は)思う発言をされ、「今の発言はちょっと言い過ぎではないか」とちょっと意見を言おうかなと迷ったのですが、司会者がそのように言うと発表者の自由な発言を制限するような形になってもいけないなと思い、黙っていました。やはり発言の自由はあるでしょうから。でももし私が司会ではなくフロアにいたら、きっと手を挙げていたな。
台風で新幹線の遅れなどが心配でしたが、予定通りの時間で東京に戻りました。
休みなしで明日月曜日も授業だ!
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by sanzhai | 2011-05-29 22:15 | 日々の気づき | Comments(0)
2011年 05月 27日

オリエンテーション合宿

新入生のオリエンテーション合宿に行ってきました。
学生たちは若いなあ、自分は年をとったなあと痛感、でも学生の皆さんから元気をもらいました。

行きしなに忍野八海(おしのはっかい、ウィキペディアにも出ています)に立ち寄ったのですが、中国人観光客がよく来るのか、中国語の看板だらけでした。店の中の商品の解説も中国語で面白いのがあったのですが、さすがに店内なので写真は撮れませんでした。
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by sanzhai | 2011-05-27 23:04 | 日々の気づき | Comments(1)
2011年 05月 24日

“认为”の使い方

前掲の朱2010の中に書いてあったこと。

“认为”在20世纪50年代还是谓宾动词,后面必须带判断性宾语。后来,在前面有状语的情况下可以不出现宾语(如(5));到最近,可以像名词一样受“的”字结构的修饰(如(6))。例如:

(5)我也这样认为。
(6)这是我的认为。

(同書95ページ)

今日の大学院の授業で中国語ネイティブの皆さんに聞いてみたら、(6)の言い方は聞いたことがないそうです。やはりね。私も聞いたことがない。本文中“最近”とは1980年代を指すと思われますが、当時“这是我的认为。”のような言い方が一時的に流行して、その後言わなくなったのでしょうか。
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by sanzhai | 2011-05-24 12:26 | 中国語の疑問や気づき | Comments(0)
2011年 05月 22日

読書メモ

语法分析讲稿, 朱德熙 著, 商务印书馆, 2010年

最初目にしたときにはアッと思いました。『朱德熙文集』(商务印书馆)がもう出版されているのに、その後にまだ朱德熙の新作が出るとは…?

朱德熙が北京大学で開講していた「語法分析」という授業の講義ノートがあったのを、このたび袁毓林が細かく整理して出版されたもの。全7章の講義だけでなく、付録も面白かったですね。

“朱先生决定1988年秋季学期至1989年春季学期讲授“语法分析””とあって、“1989年夏天开始,朱先生赴美国讲学和研究;~”とあるから(271ページ「整理后记」)、私が北京大学に留学に行ったのとちょうど入れ替わりだったのだなあ。それだけは今改めて思うと残念です。

「朱德熙先生论语法研究」という、様々な著作や発言などから収集した名言集が心にしみます。

没有数学头脑的人,无法研究语言学。(209页)

…こりゃやっぱり私はダメだ…

要区别论文与感想。(246页)

…はい、気をつけます…
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by sanzhai | 2011-05-22 17:24 | 読書メモ | Comments(0)
2011年 05月 17日

“卡”

以前にも書いたと思いますが、“卡”の発音について。
「挟まる、詰まる」のような動詞のときは、この語は“qia3”で発音します。『現代漢語詞典』ではそうなっています。コピー機で紙詰まりが起きた、は“卡qia3纸了。”です。
この字にはもう一つ“ka3”という音がありますが、こちらは「カード」などの音訳です。現漢によると、“ka3”には動詞はありません。

しかし実際には「挟まる、詰まる」のような動詞のときに“ka3”を使う中国人が少なくありません。今日の院博士後期の授業でも、“ka3”は大きな筒の中などで比較的大きなものがひっかかる感じだというネイティブの方がいました。

それ以外にも“ka3”の音でこういう意味があると、ネイティブの人たちでいろいろ議論していましたが、漢字がわかりません。

ちなみに、『現代漢語詞典』754ページに“咯ka3”という動詞が掲載されていて、“使东西从咽头或气管里出来”という語釈とともに“咯血”“把鱼刺咯出来”という用例が出ていますが、授業に出ている中国人の方たち、誰一人として知りませんでした。
“把鱼刺咯出来”なんて、どうやって出すんだろうと思いますが、小学館『中日辞典第2版』によると、咳をして出すのですかね。のどなんかに刺さった魚の小骨、咳で出せるかな…。ちょっと苦しそう。
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by sanzhai | 2011-05-17 20:09 | 中国語の疑問や気づき | Comments(2)
2011年 05月 13日

ラネカーの訳本

ツイッターで教えていただいた情報ですが、ラネカーの訳本が出るようです。
http://amzn.to/kNRdRU
おいおい、高すぎるよ。
どうする…いや、まだ読んでいない中国書が研究室で山積みではないか…。
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by sanzhai | 2011-05-13 23:36 | 日々の気づき | Comments(0)
2011年 05月 12日

読む時間がないのに

またやってしまいました。読む時間がないのに…。
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最近は日本の本を売っている書店(まあふつうは日本ではこちらのタイプの書店がほとんどですよね)に行くと、新書本コーナーなどで、読んでみたい面白そうな本が多いです。
わりと最近の新書では、

『語感トレーニング――日本語のセンスをみがく55題』中村明著、岩波新書
『曲り角の日本語』水谷静夫著、岩波新書
『日本語と時間――〈時の文法〉をたどる』藤井貞和著、岩波新書
『国際共通語としての英語』鳥飼玖美子著、講談社現代新書
『英語と日本語のあいだ』菅原克也著、講談社現代新書

などなど、読みたくて書店で手には取るのですが、しかし「研究室に読んでいない本がたくさんあるのに…」という考えが頭をよぎり、買うことができません。ちょっと残念ですね。
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by sanzhai | 2011-05-12 13:48 | 日々の気づき | Comments(2)
2011年 05月 10日

語気助詞の入りうる位置

今日の院博士後期課程の授業で読んだ张伯江、方梅1996『汉语功能语法研究』(江西教育出版社)の39ページ。もともと強調のために前置された成分の後には語気詞を入れることはできないとして挙げられている例です。

*一次生鱼啊,也没吃过。
*连饺子啊,都不爱吃了。
*是瓦特啊,发明的蒸汽机。

すべて非文のマークがついています。間違った例として挙がっているのです。しかしネイティブの皆さんの間で、言える場合もあるのではないかという意見が出て、特に2番目のギョーザの例は、何の問題もなく言えるという意見で一致しました。
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by sanzhai | 2011-05-10 16:54 | 中国語の疑問や気づき | Comments(1)