三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2009年 12月 24日

辞書の中でループ

以前も書いたことがある『当代汉语词典』(龚学胜主编,商务印书馆国际有限公司,2008年)を引いていて気づいたこと。

“孩子”の意味が分からないとします。この辞書で意味を調べると、

未成年的人;儿童……(1)

という語釈です。(いま、②の“儿女:她有两个~”のほうは置いておきます。)この語釈を見て、“儿童”という語の意味がわからないとします。同辞書で“儿童”を引きますと、

未成年的孩子……(2)

という語釈がでています。これを読んで“孩子”の意味が分からないとします。というか、わからないからこの作業がスタートした設定でした。(1)に戻ります。(以下、(1)←→(2)を繰り返し。)

また、“儿童”の定義(2)の“孩子”に、この辞書の“孩子”の定義(1)を代入すると、“儿童”とは、

未成年的未成年的人

ということになります、か?
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by sanzhai | 2009-12-24 14:01 | 中国語の疑問や気づき | Comments(0)
2009年 12月 19日

読書メモ

体験的中国語の学び方―わたしと中国語、中国とのかかわり,荒川清秀 著,同学社,2009年

またまた荒川先生の最新刊です。
以前このブログで読書メモを書いた もう1冊の本 と同様、非常に興味深く読みました。先生の中国語学習に対するお考えが、私が普段感じていることと共通点があって、嬉しくなりました。
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by sanzhai | 2009-12-19 00:45 | 読書メモ | Comments(0)
2009年 12月 14日

第2声の動量詞“场”

動量詞“场”には第2声の語と第3声のものの2種類がありますよね。

场chang2
量词,常用于一件事情的经过:经历了一~激烈搏斗.下了一~大雨.

场chang3
量词,用于文体活动:一~电影.一~球赛.

(いずれも『新华字典』より)

この第2声の方の存在を知らない中国人に、これまで何度も出会いました。
第2声は消滅しかけているのでしょうかねえ。でもねえ、どの辞書にだって第2声の方も出ているけどなあ。
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by sanzhai | 2009-12-14 18:39 | 中国語の疑問や気づき | Comments(2)
2009年 12月 09日

“教”と“教给”

以前も一度エントリーで書いたかもしれませんが、「~に~を教える」という時、“教”と“教给”の使い方の違いは何だろうかと思います。日本の辞書には“教给”がエントリーされたりしているのですが、両者がいつでも言い換え可能というわけでもないようです。

(1a)王老师教我们汉语。
(1b)*王老师教给我们汉语。

(2a)教小孩儿识字
(2b)*教给小孩儿识字

(3a)他教我一种新的算法。
(3b)他教给我一种新的算法。

(4a)老师不仅教我知识,还教我怎样做人。
(4b)老师不仅教给我知识,还教给我怎样做人。

日付替わって昨日の大学院の授業で議論噴出。
・(1a)がOKで(1b)がダメなのは、授業などで科目を担当するという意味項目を独自に立てたほうがよいのではないか。
・(2b)がダメなのは“识字”が動詞句だから。
・(3)(4)は(a)(b)ともOKだが、(a)は行為が完了しておらず、(b)は完了しているという違いがある。
・(3)(4)は(a)(b)ともOKだが、(b)は行為の結果が“我”まで到達しているというニュアンスの違いがある。

以上の様々な意見、私の理解不足による勘違いだったらごめんなさい。
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by sanzhai | 2009-12-09 01:09 | 中国語の疑問や気づき | Comments(0)
2009年 12月 04日

『外国語と日本語との対照言語学的研究』第一回研究会

研究会のお知らせです。
私も構成員であります、本学日本研究センターが、以下の研究会を開催することになりました。

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東京外国語大学 国際日本研究センター
対照日本語部門主催

『外国語と日本語との対照言語学的研究』 第一回研究会

日時:12月19日(土) 13:20~17:00
場所:東京外国語大学 語学研究所 (研究講義棟4階)

詳細は:
http://www.tufs.ac.jp/common/icjs/index.html
http://www.tufs.ac.jp/common/icjs/doc/09120100.pdf

―――――

多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
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by sanzhai | 2009-12-04 00:32 | 日々の気づき | Comments(0)
2009年 12月 01日

“感觉感觉”

今日の院博士前期で読んだ范晓等1987『汉语动词概述』の19ページで、動詞の重ね型について書いてあるのですが、

非动作动词一般不能重叠,如不能说:“是是”、“在在”、“感觉感觉”、“认为认为”、“加以加以”,等等。

とあります。この中で“感觉”については、以下のようにごく普通に重ね型で言うことができると、中国人留学生の方たちが教えてくれました。

大家都来感觉感觉这个新软件。
喝口这个饮料,来感觉感觉。
给你们听个歌,让你们感觉感觉。

特に上2つの例はいかにもCMの中の台詞という感じがしますが、3つ目はそうとも限らないですね。
俞士汶等2003『现代汉语语法信息词典详解(第二版)』清华大学出版社
を見ても、“感觉”は重ね型は「無し」になっています。

1987年や2003年の時点では重ね型はできなかったのが、CMなどの影響から(これは断言できませんが)、現在では重ね型にできるようになった、ということでしょうか。

このように、重ね型にできる動詞は増加していく傾向にあるのか?
逆に、昔は重ね型が普通に言えたものの、現在は重ね型にできなくなった、というような動詞はあるのか?
・・・興味は尽きませんが、もうそろそろ夜も遅くなり研究室近辺がしーんとしてきたので家に帰ります(涙)。
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by sanzhai | 2009-12-01 21:01 | 中国語の疑問や気づき | Comments(0)