三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2008年 09月 04日

辞書の中をめぐる旅

数日前のエントリー記事の関係で、日本語の「内(うち)」というのがそもそもどういう定義か気になり、ある国語辞典を引いてみた。(以下、関係する語義のところだけ書く。)

うち【内】 空間的に設定されたある範囲の内部。 ……(1)

この語釈を読んで「~の内部」とあるので、この「内部」の意味がわからないとする。同じ辞書を引く。

ないぶ【内部】 物の内側。 ……(2)

この語釈を読んでこんどは「~の内側」とあるので、この「内側」の意味がわからないとする。同じ辞書を引く。

うちがわ【内側】 物の内の方の側。 ……(3)

この語釈を読んでこんどは「~の内」とあるので、「内」の意味がわからないとする。しかしもう心配ない。(1)に戻ればよいのだ。こうして「内」の意味がわからない私(仮定)は、

  (1) → (2) → (3)
   ↑          ↓
   ← ← ← ← ←

とループ状態になるわけだ。

まあ、こういうのってよくあることなんでしょうか。
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by sanzhai | 2008-09-04 00:05 | 日本語や英語について | Comments(3)
Commented by ひ! at 2008-09-05 02:58 x
大辞泉
【右】 東に向いたとき南にあたる方。
【東】 太陽の出る方角。
【南】 太陽の出る方に向かって右の方角。

う~ん。。
Commented by sanzhai at 2008-09-05 23:30
ありがとうございます。基本的な語ほどこのような問題はあるのかもしれませんね。
中国語はどうなのか気になりました。『現代漢語詞典第5版』です。

右 方位词。面向南时靠西的一边

はい、この語釈で“南”が出てきたので“南”ってナンなんだと(←気にしないでください…)引いてみると、

南 方位词。四个主要方向之一,清晨面对太阳时右手的一边

これを読んで“右手”ってどっちだと“右”を調べたくなったら…最初に戻りましょう。
Commented by あえて匿名氏 at 2008-09-12 05:33 x
ある語に対応する外国語の訳語を掲げるほうがずっと楽ですね。基本語をその言語で説明すると非常に苦しいことがあります。「石:小さな岩」、「岩:大きな石」という語釈を見た記憶があります。思わず同情してしまいました。辞書の記述を書くのは苦楽がありますね。


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