三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2015年 10月 15日

肉末夹烧饼

火曜日2限の博士前期課程の授業、秋学期の授業では、朱徳煕1985『语法答问』(商务印书馆)を精読していくことにしました。やはり中国語の文法について考えようという人は、必ず読んでおくべき本ですからね。

3ページの例です。
肉末夹烧饼~烧饼夹肉末

中国語の語順は融通性を持っているという例の一つですが、授業に出ていた中国人留学生のうちの一人の意見によると、左側の“肉末夹烧饼”は、こんな言い方はしないとのことでした。

ちなみに光生館の編訳書でこの例の訳を見ると、
“肉末夹烧饼”が「ミンチ肉はシャオピンにはさむ」
“烧饼夹肉末”が「シャオピンにミンチ肉をはさむ」
となっています。
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by sanzhai | 2015-10-15 23:20 | 中国語の疑問や気づき | Comments(3)
Commented by duoduo at 2015-10-18 09:44 x
よくよく考えると、”肉末夹烧饼”は確かにおかしい名前かもしれません。なにしろ、挟まれるものはお肉なわけなので...しかし、西安(?)の名物“肉夹馍”を考えると。というか、“肉夹馍”という名前の由来を調べれば何か分かるかもしれませんね。
Commented by sanzhai at 2015-10-18 13:03
日本語訳に書いたように、これは料理名のような名前ではなく、「ミンチ肉はシャオピンに挟む」という動詞句の例です。
確かに肉が挟むのではなく挟まれるわけですが、この中国語の結びつきは、“肉末”が主題(トピック)で、“夹烧饼”がそれに対するコメントとなっています。「ミンチ肉はどうするかと言うと(主題)+それは、シャオピンに挟むのだよ(コメント)」という結びつきだと考えれば、中国語としては問題のない、ごく普通の語順と考えられます。
中国語ネイティブが「こんな言い方しない」と感じたことが、興味深かったです。
Commented by duoduo at 2015-10-24 13:09 x
なるほど。構造的には問題ないということですね。勉強になりました。ちょっと気になったのは、「ミンチ肉はシャオピンに挟む」ですが、「“肉末”が主題(トピック)で、“夹烧饼”がそれに対するコメントとなっています」というのは日本語からするととても納得しやすい説明です。しかし、“肉末夹烧饼”の“肉末”はここで主題という説明はちょっと違和感を感じました。なぜかは説明できません。(すみません、これで全く説得力がないですね。)


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