三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2013年 06月 25日

可能補語の反復疑問文

今日3限の中国語教育法の授業で、可能補語の担当だった学生が出した、可能補語の反復疑問文の例です。

(1)这块表还修得好修不好?

「この時計はまだちゃんと直せますか?」という意味の、ごく普通の、可能補語の反復疑問文です。
ところが、中国人留学生から意見が出ました。(1)のような言い方は実際にはしないと。同じく出席カードへ(1)のようには言わないと書いた中国人留学生もいました。
その中国人留学生は、普通は(2)のように言うというのです。

(2)这块表还修不修得好?

2人の中国人留学生が(1)のようには言わない、(2)のように言うと指摘したことになります。

おかしいなと思って、次の4限の院博士後期課程の授業で、また別の中国人留学生2人に、どちらをよく使うか聞いてみました。そしたらなんと、言うことが全く逆なのです。4限の授業のほうの中国人留学生2人は、普通は(1)のように言う、(2)のような言い方はあまり聞いたことがないというのです。

このように、中国人同士で言っていることが違うと、外国人の私としてはお手上げなのです。
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by sanzhai | 2013-06-25 17:12 | 中国語の疑問や気づき | Comments(5)
Commented by 廣島之臉 at 2013-06-26 08:41 x
こんにちは。
(1)が元の言い方、(2)が南方方言の影響を受けた省略形、という説明でいかがでしょうか?若年層はもはや地域分けできない印象ですが。
Commented by duoduo at 2013-06-26 21:39 x
(1)这块表还修得好修不好?
(2)这块表还修不修得好?
 昨日、これを読んだとき、ちょうど隣に中国人の友達3人いました。20代男性、2人は北出身で、1人は南出身で、3人とも理系専門です。この2つの中国語はどうですか?と聞いてみました。3人は「両方とも普通の中国語だと思いますが」のような答えでした。自分もこの2つの文に違和感を感じてないです。




Commented by duoduo at 2013-06-26 22:09 x
最近(?→昔もそうだったかな。将来も?)みんな意見が統一しない時、よく「年齢層」の問題や「地域差」の問題にまとまられるみたいですね。そういう問題があるだろうと思いますが、それにまとめる前に、本当にそれだけの問題なのか…と最近自分の中でも反省しています。

たとえば:
(1)这块表还修得好修不好?
(2)这块表还修不修得好?

特別な意味なく、ただ「直せるかどうか」という意味を言おうとしたら、私は

「这块表修得好吗?」で十分だと思います。

(1)の文はどういう場面で使うかを考えたら、たとえば、腕時計はもう年代もので、修理するのにとても面倒そうな前提にあります。修理の人はそんな面倒な修理を受けつけたくなくて、依頼人にぐずぐず説明します。しばらく説明を聞いた依頼人は、次のように言います。

老板,您就干脆点给句话吧,这块表(到底)还修得好修不好?

 

Commented by duoduo at 2013-06-26 22:18 x
(2)の文は、たとえば、大切にしている腕時計が壊れて、修理に行ったら、壊れた原因がなかなか見つからない場面を想定します。依頼人はとても心配で、修理の人に

师傅,这块表还修不修得好?

のように言ったら、私は自然な中国語だと思います。

ただ、言っておきたいのは、2つの文は厳密に使い分けているわけではないと思います。ただ、方言や年齢の影響だと判断される前に、微妙にニュアンス(意味)は焦点が当たっているところが違うようが気がします。私たちは場面に応じて、無意識的に使い分けているだろうと思います。
 
Commented by sanzhai at 2013-06-26 22:59
いままさに大学院の授業で

「用"吗"的是非问句和正反问句用法比较」l刘月华1989『汉语语法论集』现代出版社

という論文を読んでいます。なので、“~吗?”の疑問文と違うのはわかるのですが、上記(1)と(2)は両方とも正反问句なので、違いがあれば面白いです。

地域や世代の違いと簡単に片づける前に、意味の違いがある可能性も検討する必要があるという点、参考になりました。


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