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三宅登之 ― 文法を研究してますけど何か? ―

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2012年 05月 08日

殻か皮か

今日の昼休みに中国人の先生方と話をしていたし、大学院の授業で中国人留学生たちとも話をしたのですが、様々な食べ物について、殻“壳ke”なのか、皮“皮pi”なのか、区別が難しいものがあります。
殻か皮か_e0145687_17331025.jpg

(『日英汉图解词典』外语教学与研究出版社,2007年,129ページ)
まずこの図解辞典を見ますと、ココナッツの殻は“壳ke”とあります。“壳ke”は一般に固いものであると思います。
で、中国人留学生たちに聞いてみました。

三宅「“核桃”は“壳ke”ですか、皮“皮pi”ですか?」
→長い沈黙。その後、“核桃”は固いから“壳ke”だろうという回答あり。

三宅「“栗子”は“壳ke”ですか、皮“皮pi”ですか?」
→長い沈黙。その後、“壳ke”だろうという回答あり。ただし、私は“皮pi”を使うという人もあり。その人は厦门の人なのですが、その人によると、厦门では“壳ke”という語はほとんど使わないとのこと。

三宅「“花生”は“壳ke”ですか、皮“皮pi”ですか?」
→長い沈黙が続く(汗)。ここで注意したいのですが、写真は小さくてわかりにくいですが、“花生”はまずいちばん外側の固い部分を割って中を出し、中の豆の部分がさらに茶色の薄い皮で覆われています。この茶色の薄い部分はもし強いて言うとすれば“皮pi”らしいのですが、外側の固い部分、これをどう言うのか、明確な回答がありません。“壳ke”だろうと言う人もいれば、いや、違和感がある、“皮pi”だろう、という人もいます。

あと、卵の殻は“壳ke”だと私は思っていたのですが、“壳ke”でも“皮pi”でもどちらでも言えるという人がいました。

“开心果”も外側に固いのがあって、あれをぱかっと取って中を食べるわけですが、あれも“壳ke”でしょうか。(留学生に聞くのを忘れた。)

う~ん、ピーナッツや卵の例から考えると、両者の違いは単に固いか柔らかいかの違いによるものではないかもしれません。

by sanzhai | 2012-05-08 17:53 | 中国語の疑問や気づき


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